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最近あった、うれしい話

今の会社に入って約10ヶ月。会社にも慣れnoteというサービス成長に少しでも貢献するため日々頑張っている。

まずはそんな私の通勤について説明したいと思う。

ピースオブケイクは外苑前の外苑西通り沿いのビルの4階にある。

私は毎朝、表参道駅から徒歩10分ぐらいかけて会社に向かっている。外苑前駅より距離はあるが、信号がなく銀座線への乗り換えが必要ないため、毎朝健康のためと言い聞かせながら歩いている。かなり猫背で。

表参道駅A3出口から出て左手にサブウェイ、右手に交番を見たら目の前は246号線が見えるので、左に曲がる。なぜかこのあたりで酢飯の匂いがするのはいつも不思議に思っているが、とりあえず気にしない。原因を知っている人はぜひご一報いただきたい。

246号線を外苑前方面にしばらく歩くと左手にはワールドのビルが見えてくる。時々モデルの方が撮影しているのを見ると長身、猫背ではなく背筋を伸ばしたスタイルの良さには憧れる。さらに歩くと右側にNAVITIMEが入っているビルとエイベックスの本社ビルが見えてくる。

このエイベックスビルとNAVITIMEのビルの間にある「パール志摩」とレトロなフォントでかかれた看板のあるビルが問題のポイントなのだ。

このパール志摩ビル(正式名称ではなさそうだけど、あえて呼ぶ)の上にはいくつかの看板が置かれている。その中でも正方形に近い看板がいつも気になっているのだ。

思い出すこと2019年4月1日月曜日9時45分、表参道駅。

人生で初めての転職で、しかもスタートアップ企業。今までぬくぬくと働いていた環境から大きく変わるため緊張しながら今と同じ経路で出勤をしていた。猫背で。

そんな中ふと顔を上げると、パール志摩の上にあった一つの看板が目に入った。

湖池屋ポテトチップスの看板だ。

たしかのりしお味か何かの看板だったと記憶している。

外苑前の246沿い屋外広告にポテトチップスの屋外広告。なんとも浮いた存在に見えてしまった。周りは外車の広告などがあるなかでポテチ。

たとえ浮いた存在でも、かなり存在感を放っていた。

そんな湖池屋の屋外看板に気を取られ、なぜ毎朝その看板を見るのが日課になっていた。猫背だが。

また数ヶ月立つとリニューアルしていた。たしか新しいポテトチップスの広告だったとおもう。外国の女性がじゃがいものコスプレをしていた広告だったかと思う。

さらに数ヶ月、またリニューアルしていた。今度はカラムーチョの広告。なんとも懐かしい気持ちになる絵柄である。

屋外看板はかなりの頻度でリニューアルするんだなー。なんて思いながらも夏になっても秋になっても毎朝見る生活が続いていた。次の広告はなんだろう。と毎朝楽しみになっていたのだ。

しかし事件は去年の秋終わりごろに起きた。そう、看板の出向主が湖池屋ではなくなっていたのだ。

効果がなかったのだろうか。戦略を変えてしまったのだろうか。広告を掲載するのは企業の自由だから見ている側は何も言えない。ただ寂しい。毎朝の通勤が冬の寒さと看板を失ったことによる寂しさに包まれていた。猫背なのに。

だが、それでも毎朝同じ看板を見続ける習慣は続いている。湖池屋ではない看板をひたすら見続けている。

そんなことを続けて、年を越し令和2年になった2月。暖冬と言いながらも寒さに身を縮めながら通勤していたある朝、また湖池屋の看板がもどっていたのだ。それもラグビーの人の顔写真付きポテトチップスの看板に。

それを確認した瞬間、まるでいきなり春がきたように私のテンションはあがったのだ。なんなら猫背も少し治ったかもしれない。

だがこの喜びを一体誰と分かち合えばいいのだ。喜びは人と分かち合ってこその感覚なのに。

そう思い私は今このnoteを書いている。湖池屋のポテトチップスを片手に、猫背で。

すべてのリアクションはエキサイティングに生きていくための糧にします。